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カニのうんちく
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ズワイガニ(雄) |
ズワイガニの由来
よく言われる松葉ガニ、越前ガニなどはズワイガニの別称です。獲れる場所によって呼び方が変わり、京都府、兵庫県、鳥取県で獲られるものを松葉ガニと言います。これは脚の形が松の葉に似ているところからこう呼ばれるそうで、ズワイと同じような由来です。
プレミアム?
福井県、石川県の越前地方で獲られるズワイガニは「越前ガニ」と呼ばれます。また京都府丹後町の間人(たいざ)で獲られるカニは「間人ガニ」と呼ばれます。それ以外で獲られるカニは一般名のズワイガニと呼ばれます。これらズワイガニの中でも若狭湾を中心とする石川県〜鳥取県で獲られるものは特別な呼び名を与えられ、一種ブランド化しています。その地域のカニ漁が盛んであったり、獲られるものは特に美味であったりなどの理由で特別な名がつけられたのでしょう。
ズワイガニの住みか
ズワイカニは水深200m〜400mの深海に生息しています。水温は平均0℃〜3℃、冷蔵庫よりも冷たく、光の全く届かない場所です。そこで主にヒトデや小さなエビなどを食べています。こんなひどいところに住んでるのにあんなに美味しいとはズワイガニってすごいですね。
ズワイガニが住む海底 (水深200〜400m。一緒に写るのはクモヒトデ) |
十脚目 短尾亜目 クリガニ科 ケガニ
北海道で獲れるカニの代表格は毛ガニでしょう。オホーツク沿岸と北太平洋沿岸の寒い地域にだけ生息するカニで濃厚な味が魅力です。
毛ガニの由来
その名の通り全身を毛で覆われているのが名前の由来です。英名もHair CrabまたはHose Hair Crab。まあどこの国の人でも他の名前は思い浮かばないでしょうが・・・
毛ガニ(ふさふさです。) |
毛ガニの獲り方
毛ガニは水深30〜60mと、ズワイガニに比べればやや浅い海底に住んでます。毛ガニの漁は3月の下旬から7月頃まで行われます。ズワイガニが底引き網で獲られるのに対し、毛ガニはカニかご漁で獲られます。カニかご漁とは、ロープにかごを付け海底に沈め、餌につられてカニが入ってくるのを捕まえるというものです。一般的なカニかごは約3000mのロープにかごが200〜300個程度つけられています。これを引き上げてカニを獲るのです。メスと8cm未満のオスは通年禁漁なので、これらは海に返されます。効率は悪いのですが、資源管理をするうえでカニかご漁は最適な方法ともいわれています。餌は主にイカを使っているようです。
カニみその秘密
カニの中でも特にみそが美味しいのがこの毛ガニです。カニみそはカニの脳みそではなく、中腸線と呼ばれる肝臓とすい臓の機能をあわせ持ったような臓器です。アンキモやフォアグラ、レバーなどが美味しいようにカニ味噌も美味しいのです。ちなみにこれらの美味しさの源は肝臓(中腸線)に多く含まれるグリコーゲンと脂肪だそうです。
十脚目 異尾亜目 タラバガニ科 タラバガニ
カニ全般のお話でも少し述べたように、タラバガニは正確にはカニの仲間ではなく、ヤドカリの仲間です。ヤドカリの仲間でもカニの仲間でも美味しいことには違いありません。
タラバガニの由来
タラバガニは昔、タラ漁の網によく紛れ込んでいたそうです。タラの漁場で獲れ、カニのような形をしているからタラバガニ(鱈場蟹)と呼ばれるようになりました。もっとも鱈漁師たちはこれを見てヤドカリの仲間とは考えなかったでしょうが・・・
昔はタラバガニが引っかかると食べることなく捨てられていたそうです。手間が増えるので逆に邪魔者扱いだったのではないでしょうか?
タラバガニ |
王様です。
タラバガニは脚を広げると1m以上にもなる大きなカニで、英名もRed King Crab。 まさにカニの王様です。タラバガニに対してBlue King Crabと言うカニもいます。同じタラバガニ科のアブラガニです。 「えっ?青いカニなんて気持ち悪い!」って思われるかもしれませんが、見た目はほとんどタラバガニと変わりません。
光線の加減で甲羅が若干青みがかるように見える程度で、茹でるとタラバガニ同様に赤くなります。
市場ではアブラと言えば1ランク落ちますが、味はほとんど変わらないため一般客にはタラバガニとして売られています。
アブラ?
アブラガニの名前の由来は他のカニと違ってカニみそがの油状であるところから来ています。
この油状のみそは不味で、通常は食べません。 同じタラバガニ科のタラバガニも同様でタラバガニを買ってきても残念ながらカニみそは味わえないようです。 またタラバガニ、アブラガニはみそも食べられない上に脚が8本(ハサミを含む)しかありません。ちょっぴり寂しいところですね。
アブラガニ(ほとんど同じ形です。) |
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